カルシウム
カルシウムは、体重の約1.5〜2%を占めるミネラル。そのうち99%が骨や歯の成分である「貯蔵カルシウム」で、残りの1%が筋肉や血液にある「機能カルシウム」です。カルシウムは神経伝達物質にも大きな影響を与え、興奮や緊張を緩和し、イライラをやわらげる作用もあります。 また血中のカルシウムが不足すると骨から貯蔵カルシウムがとり出され、不足分をカバーしようとします。この状態が続くと骨がもろくなることが考えられます。
・ 骨や歯を形成する
コラーゲン(組織を結合するタンパク質)やマグネシウム、リンなどとともに骨組織に沈着して、丈夫な骨や歯を形成します。カルシウムが不足すると、腰痛や肩こりを起こしやすくなり、重症化すると骨軟化症や骨粗鬆症を引き起こします。特に高齢者の場合は骨折しやすくなり、寝たきりの状態になるケースも決して少なくありません。また、あごの骨が弱くなったり、歯の質が低下して、歯を失ったり歯周病を引き起こすこともありあます。
カルシウムの吸収率は牛乳や乳製品で約50%、小魚は約30%、青菜は約18%というように、すべてが吸収されるわけではありません。吸収率を上げるには、ビタミンDを一緒にとるようにしましょう。
・ 精神の安定をはかる
神経の興奮や緊張を緩和する精神安定剤の働きをしています。不足すると、イライラしたり、おこりっぽくなります。
・ 血液や体液の性状を一定に保つ
血液や体液をアルカリ性に保ち、血行をコントロールすることで、高血圧や動脈硬化を防ぐ働きをしています。
1日所要量は成人男性700mg、成人女性600mg、妊婦900mg、授乳婦1100mg、上限は2500mgです。 日本人の約6割が摂取不足といわれているので、食品の組み合わせやサプリメントで満たすように工夫しましょう。
カルシウムの吸収率は年齢とともに低くなるため、吸収できるうちに貯蔵しておくことが大切です。女性は出産で多量のカルシウムを失います。加えて更年期を過ぎると、骨の成長を促すホルモンであるエストロゲンの分泌が低下し、一気に骨がもろくなります。そのため若いうちからカルシウムの貯蔵が大切です。
カルシウムは吸収されにくいうえに、日本人には不足しがちな栄養素なので、過剰症より欠乏症のほうが問題です。またマグネシウムとのバランスが大切で、マグネシウムは血液中のカルシウムの作用を助けるが、両者は、一方が不足すると他方が増えるという拮抗作用(二つの要因が互いにその効果を打ち消し合うように働く作用)もあります。マグネシウム1に対してカルシウム2〜3が理想的なバランスといわれています。

